抄録
本研究は,新潟県岩船郡関川村を流れる大石ダムを有する大石川を取り上げ,1994年4月から1995年12月の間,毎月1回定期的に実施した現地調査に基づいて,上流域につくられたダムが下流域の水生昆虫にどのような影響を及ぼしているかを検討した。ダムの影響を全く受けないダム上流のSt.1,ダム湖からの放流水が流れてくるダム下流のSt.2,3,4の計4地点について,物理環境および水生昆虫の現存量を調査し,以下のことを明らかにした。 各地点の造網型係数の平均は,St.1が8.9%,St.2が75.7%,St.3が79.8%,St.4が86.8%を示した。St.1は流量が大きく変動し,河床が安定していないことから造網型係数が極めて小さかったのに対し,St.2,3,4は流量の大きな変動が見られず,河床が安定していることから造網型係数が極めて大きかったと考えられる。