抄録
平成13年環境省より「日本の重要湿地500」が発表された。選定にあたってはわが国の湿地の特性に即した幅広い観点からの生息地保全ができるよう、湿原・干潟・藻場・サンゴ礁といった生態系に係る専門家、水草・淡水藻類・鳥類・魚類・両生爬虫類・昆虫類・甲殻類・淡水貝類・底生動物といった生物群に係る専門家による検討委員会を組織した。さらに各分野の検討委員が中心となり各地の有識者にヒアリングを行い、その結果から分野毎に全国的視点で重要性を評価する過程を踏んだ。結果は環境省HP上で以下のURLで公開されている。レッドデータブックが危急の種を扱っていたのに対し、ハビタットの保全を提案した「日本の重要湿地500」が各地で保全の根拠ととして活用されることを期待している。