2013 年 59 巻 2 号 p. 61-78
本稿では,神奈川県立高校に所属する教員を対象に質問紙調査を行い,読書指導への意識と指導の実態を分析し,その結果をもとに,高校教員の行う読書指導に対して司書教諭や学校司書が効果的な支援を行うための方策を考察した。
研究の結果,担当教科や経験年数等によって,読書指導の意識や実施度に差のあることが明らかになった。主な特徴として,国語と数学では読書指導への意識に差があり,学校図書館に望む支援内容も異なること,国語と地歴・公民では読書指導の実施度に差があり, 指導の観点が異なると考えられること,本を紹介することや学校図書館の利用を指導することは国語科担当教員の仕事であるという考えが全体にあること,教員経験の浅い層を中心に読書指導への関心があっても実施に結びつかない状況があることなどが挙げられた。司書教諭や学校司書には,教員のニーズや読書指導への距離感に応じた支援を工夫することが求められる。