日本図書館情報学会誌
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論文
知識の組織化システムとしての統合的レベル分類とGnoliの存在論
横山 幹子
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 69 巻 2 号 p. 85-100

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抄録

 本論の目的は,文献分析に基づき,知識の組織化システム(KOS)としての統合的レベル分類(ILC)と,Claudio Gnoli の存在論(複数主義)との関係を検討することである。 本論での検討の結果,2 つのことが明らかになった。1 つは,Gnoli の存在論は,確かに統合的レベル分類においてすべての研究対象を秩序付けることができるが,統合的レベル分類においてすべての研究対象を秩序付けることができる存在論はGnoli の存在論だけではないということ,言い換えるならば,抽象的存在者を認めるとしても必要とされる抽象的存在者はメンティファクトのような存在者だけとは限らないということである。もう1 つは,たとえ研究対象として知識の地位を評価することのできる存在論が他にあるとしても, Gnoli の存在論は確かに研究対象としての知識の地位を評価することができるということである。

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