日本レーザー医学会誌
Online ISSN : 1881-1639
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特集「低出力レーザーの神経・細胞作用~基礎と臨床」
体内時計関連因子・クリプトクロムを介した波長405nmレーザーによる骨髄間葉系細胞の骨分化促進に関する研究
櫛引 俊宏粟津 邦男
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2007 年 28 巻 1 号 p. 91-96

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抄録
サーカディアンリズムは約24時間を1周期とした種々の生理機能を司っている発振系である.光受容と転写制御を主な機能とするクリプトクロム(CRY)は細菌から植物,下等動物,哺乳類まで幅広い生物種に存在している体内時計リズム関連タンパク質であり,それぞれ生物時計の入力系と振動に深く関わっている.本研究ではレーザー照射によって骨髄間葉系細胞の骨芽細胞分化が促進される現象を発見し,その分化促進メカニズムとして体内時計リズム関連タンパク質CRYの細胞内局在と発現量について研究を行った.本研究結果であるレーザー技術による細胞の分化制御は,疾病の新しい治療方法,体内時計リズムと細胞機能の解析に新規レーザープロセスとして用いることができる.
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© 2007 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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