2014 年 34 巻 4 号 p. 402-405
われわれはWKY ラットに抗糸球体基底膜抗体を静脈内投与することで糸球体腎炎ラットモデルを作成し,体外からの低反応レベルレーザー照射が抗炎症効果を発揮するかどうかを検討した.レーザーの照射(波長830 nm, 出力2 W, 皮膚表面のスポットサイズ2.27 cm2, 照射パワー密度880 mW/cm2)は抗糸球体基底膜抗体投与日より14 日間,1 日1 回250 秒ずつ背部皮膚表面から両腎臓へ向けて行った.その後,腎臓を摘出し,生化学および組織学両面から炎症の状態を検討したところ,レーザー照射が腎炎病態を有意に軽減することを確認した.