日本レーザー医学会誌
Online ISSN : 1881-1639
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早期公開論文
早期公開論文の10件中1~10を表示しています
  • 田坂 美恵, 金子 久恵, 甲谷 秀子
    原稿種別: 原著
    論文ID: jslsm-40_0046
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/09/11
    ジャーナル フリー 早期公開

    当院では,子宮頸部初期病変(上皮内癌または高度異形成)に対する子宮温存治療として,フォトフィリンPDT療法(以後,PDT療法)を,2004年から導入し81例に施行した.全例に再発は認めていない.そのうち27例が妊娠に至り,総妊娠数は46例である.今回PDT療法後に分娩した21例と,子宮頸部円錐切除術施行後に分娩した17例について,後方視的に周産期予後を比較検討したので報告する.結果は,円錐切除術後妊娠の初産婦は,早産率と緊急帝王切開率が高く,経産婦は分娩週数が早くなっていた.一方,PDT療法後妊娠の初産婦は,早産率は低いが,分娩時出血量が多いことがわかった.分娩時間について有意差は出なかったので,Friedman曲線を標準とした分娩経過図を示し,検討した.結果,PDT療法後分娩は,前駆陣痛期が長いが,分娩第1期は遷延しないことがわかった.一方,円錐切除術後の分娩経過は,標準と比べて早い傾向にあった.PDT治療後の妊娠経過は,早産に至った症例はなく良好と考える.更に分娩経過は,緊急帝王切開率が低く良い点もあるが,分娩時出血量が増加する傾向があるため,注意が必要である.今後も,PDT療法後の周産期予後の向上を目指して,より安全な管理を模索していきたい.

  • 本郷 晃史
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0047
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/09/11
    ジャーナル フリー 早期公開

    誘電体と金属の薄膜を内装した中空ファイバーは,石英ファイバーでは伝送できない赤外領域のレーザー光を低損失で伝送できる.この中空ファイバーをキーデバイスとして,CO2レーザーを用いた新しい内視鏡治療器の開発が進められている.中空ファイバーはこれまで数多く検討されてきた充実型の赤外ファイバーに比べ,光学的特性だけでなく,物理的,化学的特性など様々な点でも優位性を有している.中空ファイバーにより伝送されたCO2レーザー光は,ガイド光とともに照射位置を的確に把握しながら非接触で生体組織に照射される.CO2レーザーはかつて内視鏡下で広く検討されたNd:YAGレーザーと異なり,正常組織内に深く進達することがなく一括切除を目的とした切開効果に優れる.レーザーメスとして内視鏡治療,特に早期消化管癌を対象としたより安全な治療法として適用が期待される.

  • 岡本 芳晴, 山下 真路, 大﨑 智弘, 東 和生, 伊藤 典彦, 村端 悠, 柄 武志, 今川 智敬, 菅波 晃子, 田村 裕
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0045
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/09/05
    ジャーナル フリー 早期公開

    2010年,我々はインドシアニングリーン(ICG)をリン脂質成分に結合させたICG修飾リポソーム(ICG-lipo)を開発した.今回,動物の自然発症腫瘍38症例に対して治療成績を評価した.治療はICG-lipo(抗がん剤等内包)を点滴投与後,半導体レーザー装置を用いて患部に10~20分間光照射した.照射間隔は毎日~週3日で実施した.Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)に基づく判定結果は,CR(Complete response):3例,PR(Partial response):13例,SD(Stable disease):18例,PD(Progressive disease):4例,だった.奏効率(CRおよびPRの割合)および有効率(CR,PR,SDの割合)は,42.1%および89.5%だった.特にリンパ腫の奏功率は85.7%と高値を示した.2症例以上ある腫瘍で,リンパ腫,血管肉腫以外は有効率が100.0%を示した.本治療を実施することにより,約半数の獣医師が一般状態の改善を認めた.このことは本治療法の有効性を示すものと思われる.

  • 岩井 加奈, 岡 潔, 新納 恵美子, 山田 有紀, 棚瀬 康仁, 川口 龍二, 小林 浩
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0044
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/07/26
    ジャーナル フリー 早期公開

    子宮体部病変の診断には,これまで超音波検査や子宮体部細胞診が用いられてきた.しかし,超音波や細胞診では病変を直視下に観察できず,診断には限界がある.複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置では,子宮体部が鮮明な画像にて観察することが可能であり,直視下に目的とする組織へのレーザー焼灼が可能である.本技術が臨床応用できれば,早期子宮体癌への新たな治療戦略となる可能性がある.

  • 水野 美香
    原稿種別: 原著
    論文ID: jslsm-40_0031
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/23
    ジャーナル フリー 早期公開

    子宮頸部上皮内腫瘍は子宮頸癌の前駆状態であり,稀な疾患ではない.標準治療は,外科的切除であるが,この方法は早産率を有意に増加させることが報告されている.光線力学的療法(Photodynamic therapy: PDT)は,子宮頸部上皮内癌に対しての低侵襲性治療である.従来法PDTは良好な治療成績が報告されているが,合併症である光線過敏症の懸念や,長期入院が必要なことから,普及率は低い.5アミノレブリン酸は,アミノ酸の一種であり,増感作用を持つポルフィリン類の前駆物質である.我々は,子宮頸部上皮内腫瘍に対して,5アミノレブリン酸とLED光源を用いたPDTの臨床試験を行った.

  • 石井 勝弘
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0032
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/23
    ジャーナル フリー 早期公開

    入射光と同じ位置から出射する特定の長さの光路長の散乱光のみを効率的に解析することができるモンテカルロ法について解説する.均一な散乱媒質と散乱特性に空間分布がある散乱媒質に対するこのモンテカルロ法の適用方法を説明し,解析例を示す.このシミュレーションは光干渉断層撮影法で検出される散乱光の解析を効率的に行うことができる.

  • 大川 晋平, 平沢 壮, 辻田 和宏, 櫛引 俊宏, 石原 美弥
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0033
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/23
    ジャーナル フリー 早期公開

    著者らの研究グループでは光音響イメージングに関する基礎研究から臨床研究までを幅広く実施しており,その一部として,光音響波を発生した光吸収体の濃度の定量的イメージングや金ナノ粒子を造影剤として用いる際の光音響波の評価のためにコンピュータを用いたシミュレーション(数値計算)を行っている.この数値計算技術を発展させることで,皮膚科領域での光音響作用による治療の際の治療計画に寄与することができる可能性がある.本稿では光音響波の数値計算とそれを応用した研究を解説する.

  • 山田 英一, 住吉 浩
    原稿種別: 総説
    論文ID: jslsm-40_0023
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/11
    ジャーナル フリー 早期公開

    獣医療におけるレーザー技術の発展を目的として,半導体レーザーを使用した新しい腸管溶接法を考案した.この研究のためにlaser welding鉗子(LW鉗子)と呼ばれる特別な腸鉗子を作成した.基礎研究において,犬および猫のレーザー腸管溶接は,LW鉗子と接触型プローブを使用して可能であることが確認され,臨床症例に適用できるものと考えた.猫巨大結腸症および小型犬の重篤な腸閉塞症に対して,レーザー腸管吻合術を施行した.短期および長期の臨床結果として,重度の術後合併症がみられず,すべての症例で良好な回復が得られた.

  • 山下 真路, 大崎 智弘, 寸田 祐嗣, 斎藤 祥子, 稲井 瑞穂, 本多 典広, 西村 隆宏, 間 久直, 粟津 邦男, 金田 安史, 岡 ...
    原稿種別: 症例報告
    論文ID: jslsm-40_0024
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/11
    ジャーナル フリー 早期公開

    不活化センダイウイルス粒子(hemagglutinating virus of Japan envelope: HVJ-E)を悪性腫瘍組織へ局所投与することによって腫瘍特異免疫を誘導することが報告されている.今回,猫の乳腺癌症例に対して,taraporfin sodium(NPe6)を封入したHVJ-Eを腫瘍組織内に局所注入後,光線力学的療法(photodynamic therapy: PDT)(NPe6 HVJ-E PDT)によって免疫をより賦活させるための治療を試みた.局所の免疫誘導に関しては,組織学的に検討した.治療を行った結果,腫瘍組織の内部及び周辺にNPe6 HVJ-E PDTによる腫瘍細胞の壊死とそれによって誘導されたと思われるマクロファージが確認された.また,無治療の腫瘤と比較して腫瘤周辺にリンパ球浸潤が顕著に観察され,NPe6 HVJ-E PDTの免疫細胞誘導効果が確認された.

  • 相津 佳永, 前田 貴章, 西舘 泉, 湯浅 友典
    原稿種別: 原著
    論文ID: jslsm-40_0028
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/05/11
    ジャーナル フリー 早期公開

    ヒト皮膚組織の層状性構造を模擬した多層構造光学ファントムを開発した.多層構造皮膚モデルの各層における吸収体,散乱体,母材の体積分率を最適化することで,ヒト皮膚の可視領域分光反射率に類似した特性を実現した.また,作製したファントムの再現性と経時劣化を調べた.皮膚症例として慢性色素性紫斑を模擬した紫斑ファントムを作製し,その色合いの妥当性を確認した.

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