2015 年 36 巻 1 号 p. 68-72
現在扁平母斑とベッカー母斑の治療法としては,Q スイッチルビーレーザー(Q-Switched Ruby Laser: QSRL)が主流である.我々の施設におけるQSRL 単独の治療成績より,眼窩周囲や頬部に存在しかつ形状が地図状の扁平母斑やベッカー母斑ではある程度の有効率(約60%)が得られることがわかった.しかし,四肢に存在し形状が円形の扁平母斑に対しては,有効率が約20% と低かった.今後さらに治療効果を高めるためには,レーザー複合療法やハイドロキノン外用療法などの維持療法を含めた集学的治療が必要と考えられる.