日本レーザー医学会誌
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総説
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術後の再発
清水 剛
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2019 年 40 巻 2 号 p. 179-185

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Abstract

下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術(endovascular laser ablation: EVLA)後の再発は稀でない.大伏在静脈(great saphenous vein: GSV)のEVLAについては,再発の主因として再疎通や接合部付近の分枝への逆流が挙げられる一方で,高位結紮を行うストリッピング手術(high ligation and stripping: HLS)に比べて血管新生が少ないことも特徴である.また,小伏在静脈(small saphenous vein: SSV)のEVLAの遠隔成績については報告が少ない.解剖学的な個人差もありSSVのHLSはGSVのHLSに比べて再発が多いとされる一方で,SSVのEVLAの短期成績はHLSに比して良好との報告が多い.SSVのEVLAの再発を含めた遠隔成績についてはさらなる検討を要す.

Translated Abstract

Recurrent varicose veins are a common problem after endovascular laser ablation (EVLA). The major sources of recurrence after EVLA of the great saphenous vein (GSV) include recanalization and reflux into the tributaries near the junction. Neovascularization is less common after EVLA than high ligation and stripping (HLS). There are few studies investigating long-term outcomes of EVLA for small saphenous vein (SSV) insufficiency. Compared with HLS of the SSV, better short-term results of EVLA of the SSV are shown despite of the higher rate of recurrence possibly related to anatomical variations. Further investigations are needed to confirm long-term results and late recurrence after EVLA of the SSV.

1.  はじめに

下肢静脈瘤の術後の再発は稀ではない1).これまで標準術式とされてきた高位結紮を行うストリッピング手術(high ligation and stripping: HLS)の再発率は定義や時期によってかなり幅があるが,術後5年以上の成績で50~60%との報告が多い2-4).1998年に開かれたrecurrent varices after surgery(REVAS)のコンセンサス会議において,REVASには真の再発,静脈瘤の残存,病状の進行による新規の静脈瘤などが含まれると定義された5).術後の再発率は重要な遠隔成績の一つと考えられるが,例えば,大伏在静脈(great saphenous vein: GSV)不全の治療後の,伏在-膝窩静脈接合部(saphenopopliteal junction: SPJ)や腹部・骨盤領域からの逆流に起因するような,手術成績とは直接関連の少ない部位の再発もREVASに含まれることも念頭に置かなければならない.

血管内レーザー焼灼術(endovascular laser ablation: EVLA)は良好な早期成績が報告されており,いまや下肢静脈瘤治療の第一選択となっている6).しかし,遠隔成績や術後の再発については,近年すこしずつその発生率や様式が明らかになりつつある一方で,まだ不明な点も多い.特に小伏在静脈(small saphenous vein: SSV)領域のEVLAの報告は少なく,病態もGSV領域とは異なるため分けて考える必要がある.また本邦における下肢静脈瘤の術後遠隔成績に関する報告は,EVLA,HLS共にかなり少ないのが現状である.そこで本論文では,GSVおよびSSVのEVLA術後の再発について,若干の自験例の成績を交え,HLSなどと対比しながら,文献的に考察を行った.

2.  下肢静脈瘤術後の再発と分類

下肢静脈瘤の再発原因は多岐にわたる.いわゆるREVAS分類5)は再発の部位,起源,原因や誘因などを分類し,包括的に術後の再発を解析する際に用いられる.Perrin1)らは,このREVAS分類を用いて,血管内治療を含まない下肢静脈瘤術後の再発の原因を分類した.その結果,再発源として,伏在-大腿静脈接合部(saphenofemoral junction: SFJ)が47%,下腿穿通枝が42%,大腿部穿通枝が30%,SPJが25%であり,その他,腹部骨盤領域が17%,膝窩部穿通枝が5%,腓腹静脈が9%,原因なしが10%と報告した.また,nature of sourceとして,血管新生が20%,technical failureが19%,tactical failureが10%であったとした.一方,Stonebridgeら7)は再発の原因を,SFJを介するタイプ1と,SFJを介さないタイプ2に大別し,タイプ1を3つの,タイプ2を2つのサブグループに分類した(Table 1).Bissaccoら8)はこのStonebridge分類を用いて,血管内治療を含まない術後の鼡径部の再発を分類し,1C(血管新生)が21%,1B(分枝からの再発)が19%,2B(大腿部穿通枝不全)が44%で,1A(GSV不全),2A(鼡径部を越えた結合)は認められなかったと報告した.これらの分類はEVLA術後の再発についても,その様式の理解やHLSとの対比に有用である.

Table 1  Stonebridge classification of recurrent varicose veins7)
Type 1 Intact saphenofemoral complex
A Intact great sapnenous vein
B intact tributaries
C Neovascularization
Type 2 Obliterated saphenofemoral venous complex
A Cross-groin connection
B Thigh perforators
Short saphenous incompetence

3.  GSVに対するHLSの遠隔成績

このように,術後の再発に関与する因子には様々であるが,GSVのHLS後の再発においては,血管新生を重視する報告が多い.血管新生(neovascularization)とは,SFJに相当する部位の大腿静脈や,結紮したSFJ断端に流入する蛇行した分枝血管で9,10),これが直接鼡径部に静脈瘤を形成する場合と,新生血管が副伏在静脈(accessory saphenous vein: ASV)などのSFJの分枝血管につながって再発する場合などがある11).Jonesら9)はHLSと高位結紮術(high ligation: HL)単独のランダム化比較試験(randomized controlled trial: RCT)において,術後2年でHLSの再発が25%あり,再発例の77%に血管新生を認めたと報告している.Winterbornら10)は,HLSとHL単独あわせて,術後11年で62%の再発率で,65%に血管新生を認めたとしている.Dwerryhouseらも12)HLS術後5年で50%に鼡径部の血管新生を認めたことを報告した.Blomgrenら4)はHLSを平均8年経過観察した結果57%に再発を認め,再発の原因として血管新生の関与が疑われた症例は56%であったとしている.

しかしながら,HLS後の再発の原因として,血管新生を重視しない報告も認められる.Rassら2)は血管新生がHLS後の再発の原因として考えられた症例は数%であり,これはSFJの閉鎖の際に,非吸収糸を使用するなど,血管新生を予防する対策をとったためとしている.Flessenkamperら13)もHLS後の再発因子として血管新生の関与は少なかったとし,この原因としてSFJの処理の際に双曲型の電気メスを使用したためと推測した.このため,HLS後のSFJ結紮部の血管新生については,手術手技により制御できる可能性がある.この他,HLSにおいては,不完全なHLにより分枝が残存(Stonebridge分類1B)したり,不完全なGSVの抜去によりGSVが残存(Stonebridge分類1A)したりするようなtechnical failureに起因すると考えられる再発も発生しうる.

4.  GSVに対するHLSとEVLAの遠隔成績の比較

GSVのEVLAとHLSのRCTの遠隔成績を見ると,術後5年の臨床的再発率について,Rassら2)はEVLA(810 nm)45%,HLS 54%と,Rasmussenら3)はEVLA(980 nm)47%,HLS 55%と報告しており,両者は同等との報告が多い.しかしながら,Rassらは治療部位の再発(REVAS分類におけるsame site recurrence)についてはEVLA(810 nm)18%,HLS 5%とHLSが良好であったとしている.また,Gauwら14)のRCTの結果では,5年のSFJに起因する鼡径部の再発についてはEVLA(980 nm)33%,HLSは17%とEVLAに有意に多かったと報告している.Wallaceら15)のRCTでは,5年の臨床的再発率はEVLA21%,HLS34%とEVLAが良好であったと報告した.また,van den Bosら16)のメタ解析の結果からは5年の解剖学的成功率については,EVLAがHLSよりも良好であったと論じている.このように,RCTや評価方法などにより結果はさまざまである.

5.  GSVに対するEVLAの遠隔成績と再発

Disselhoffら17)はEVLA(810 nm)後5年の再発の原因についてStonebridge分類を用いて分類し,1B(分枝逆流)が14%,1A(再疎通)が9%,2B(大腿部穿通枝不全)が9%で,1C(血管新生)は0%であったと報告している.Gauwら14)はEVLA(980 nm)の術後5年で,前副伏在静脈(anterior accessory saphenous vein: AASV)の逆流による再発が31%に認められたが,再疎通による再発は2%であったと報告した.Bushら18)は血管内焼灼術後の再発例,ラジオ波33例とレーザー131例(940 nmが過半数)を検討し,再疎通が47例,新たなAASVの発症が40例,新なSSV不全が24例に認められ,64%に穿通枝不全の関与があったと報告している.

このように,再疎通以外の再発要因としてはSFJの残存分枝,特にAASVからの再発をあげる報告が多い.当施設における,980 nmを用いたEVLA,127例の術後3年間の経過観察の結果19)では,GSVにおいては術後2年で3.9%,3年で5.5%にASV不全を認め,大腿部穿通枝不全と並び最も頻度の高いものであった.5 cm以上の再疎通は術後2年,3年ともに3.9%で,逆流を伴う再疎通は術後2年で1.6%,3年で2.4%であった.これら手術部位の異常所見を認めた症例の多くは静脈瘤の再発を伴わないものが多く,残存を含まない治療域の臨床的再発率は2年で2.4%,3年で3.1%であった.

Disselhoffら20)はEVLA(810 nm)後2年の経過観察結果で,すべての再発回避率が71%であり,臨床的再発の原因別に,再疎通10%,分枝への逆流8%,大腿部穿通枝不全が8%,血管新生が0%と報告している.Rasmussenら21)は,EVLA(980 nm)後2年の経過観察結果で,臨床的再発例が26%に認められ,原因別にAASVへの逆流は8%,大腿部穿通枝が6%,完全再疎通が4%であったと報告している.これらの結果を我々の成績と比較してみると,再発様式や原因については同様の傾向と思われたが,再発の頻度については,欧米の報告に比して少ないのではないかと考えられる.これは,本邦においては,欧米に比して再発の危険因子とされる肥満1)の割合が低いことも一因と考えられた.

EVLAに際して,GSVの焼灼開始位置について2011年のthe Society for Vascular Surgery(SVS)のガイドライン6)によれば,カテーテル先端の位置を浅腹壁静脈の分岐部の1 cm末梢か,SFJの2 cm末梢に置くとされている.このため,SFJから1~2 cmで分岐することが多いAASV22)が焼灼されない場合も少なくない.また,当施設において,術後1ヶ月ではAASVが分岐する中枢までGSVが閉塞していた症例でも,3ヶ月以降でAASV分岐部まで開存する症例をしばしば経験したため,結果的に術後遠隔期では多くの症例でAASVがSFJと交通していた19).SFJの付近の分枝には解剖学的に個人差があり,頭側分枝を除くと,AASVと後副伏在静脈(posterior accessory saphenous vein: PASV)のどちらかが存在する場合が多いが,両者が存在する場合もある.また,前者の場合,AASVの方が多い.また,AASVがPASVに比べてよりSFJ近くから分岐する22)こともAASVの分岐部が焼灼されずに残る原因とも考えられる.このため,頻度的にはAASV不全の発症が多くなるが,PASV不全も発症しうる.自験例でも術後3年で7肢のASV不全を認めたが,その内6肢がAASVであった19).術後2年半で施行した3DCT検査所見を示す(Fig.1A).本症例は術後3年で再手術となり,AASVのEVLAを施行した.

Fig.1 

Three-dimensional computed tomography showing recurrent varicose veins

A) Anterior accessory saphenous vein (arrows) insufficiency 3 years after the primary EVLA of the GSV

B) Recanalization of the proximal GSV (arrows) with reflux 2 and half years after the primary EVLA of the GSV

C) Saphenopopliteal junction (arrow) incompetence 2 and half years after the primary EVLA of the SSV

再疎通については,5 cmを越える場合とする報告があり23),我々も同様に定義している.特に中枢側の再疎通については,当初は逆流を生じず,その後経年的に逆流が生じる場合がある.再疎通後に再発が見られた症例の3DCT検査所見を示す(Fig.1B).本症例は60代の女性で,SFJから10.3 mmより,10 W,LEEDは87 J/cmで25 cm焼灼した.術後1ヶ月ではGSVはSFJより2 cmほど開存し,その後2 cmほど焼灼が不完全のところがあった.術後3ヶ月でSFJより8 cm再疎通と判断したが,逆流は認めなかった.術後1年半ごろより逆流が明らかとなり,2年半で3DCT検査を行った.SFJから約11 cm開存しており,その末梢端より血管新生および静脈瘤を形成して下腿のGSVにつながっている.

6.  高位結紮併用EVLAおよびhigh ablationについて

EVLAの欠点である分枝からの再発と再疎通の対策として高位結紮を併用したEVLAが検討されたことがある.しかしながら,Disselhoffら17)はEVLA(810 nm)に高位結紮を加えない群と加えた群を比較したRCTにおいて,術後5年の鼡径部の累積再発回避率は79%と65%,全体の再発回避率は69%と51%で両群に有意差はなかったとした.そして,その再発の原因として結紮なし群では前述した如く,血管新生0%,分枝への逆流14%,再疎通9%,大腿部穿通枝不全9%,結紮群は血管新生33%,再疎通0%,分枝への逆流0%,大腿部穿通枝不全16%であったと報告している.つまり,結紮を加えることで,再疎通や分枝からの再発を防ぐことができた反面,血管新生が高頻度で起ったことで,結果的に再発率に差が出なかったとしている.この方法は血管新生を制御できれば有用の方法と考えるが,EVLAの最大のメリットである低侵襲性が損なわれてしまう.

本邦のEVLAにおける980 nmの後継機種1470 nmのEVLAでは,radial fiberによるレーザー照射が可能である.EVLA(980 nm)におけるbare-tip fiberが前方にレーザーが照射される一方,radial fiberではより垂直方向にレーザーが照射されるため,よりSFJの近くからの焼灼(high ablation)が可能となり,分枝からの再発を減少させる可能性があると考えられる24).また,高い静脈閉塞率も報告されており25),再疎通率の減少も期待される.

7.  SSVの術後再発について

SSVの外科手術後の再発については,GSVよりも高いとの報告が多い.Allegraら26)はGSVとSSVのHLS術後5年間経過観察を行い,再発率はGSVで7%,SSVで36%と,SSVの再発率が高かったと報告し,これはSPJの位置の個人差が大きいため,SPJの断端が長く残ることが原因ではないかとしている.また,GSVにおいては,単独HLよりもHLSのほうが成績が良いとされているが12),SSVの場合は両者を比較検討した報告が少ないため27),SSVに対するEVLAと比較する外科手術成績については,HLSとHL両者を対象とする必要がある.Roopramら28)は,SSVのEVLA(810 nm)とHLのRCTにおいて,EVLAの治療成功率が高く合併症も少ないため,初期成績は良好であったと報告した.Desmyttereら29)は,SSVのEVLA(980 nm)147肢中,再疎通は3肢で,3年の経過観察30肢でSSV領域に再発は認められなかったとした.また,Parkら30)もSSVのEVLA(980 nm)で再疎通は98肢中術後1ヵ月に4例で,これらにはEVLAを施行した.その後3年の経過観察55肢で,再疎通やSSVに関連した静脈瘤の出現はないと報告した.一方,Nandhraら31)はSSVのEVLA(810 nm)とHLSのRCTにおいて,SSVの逆流消失率はEVLAが良好であったが,EVLA後2年で19%に逆流を認め,再発率は16%であったと報告した.

我々のSSVに対するEVLA(980 nm)の術後3年の検討19)では,28%にSPJすなわちSSVの中枢部分(HL術後の断端に相当する部分)の逆流を認め,その原因としてthigh extension,axial extensionなどの分枝への逆流と血管新生が認められた.そして,治療域の臨床的再発率は7%であった(Table 2).EVLA半年後よりSPJの血管新生と逆流が発生し,次第に増強して静脈瘤を形成した症例の術後2年半における3DCT検査所見(Fig.1C)および膝窩部の静脈瘤(Fig.2)を示す.静脈瘤は膝窩部を中心にみられ,膨隆はかなり顕著であった.手術希望があり,EVLA後3年で再手術を施行し,EVLAで焼灼されずに残ったSSVの中枢部分(いわゆるSSVの断端部分)を焼灼して瘤切除を行った.当施設ではSSVのEVLA(980 nm)において,術中の脛骨神経損傷を避ける目的で,SSVが筋膜下に入る手前から焼灼していた.このため,SSVの中枢側が焼灼されずに長くなり再発が多くなった可能性がある.前述したようにEVLA(1470 nm)においてはより接合部に近い部位からの焼灼が可能であるため,神経の走行に注意しながら,GSVと同様によりSPJに近い位置から焼灼して,中枢側のSSVを残さないように努めている.いずれにせよ,SSV不全に起因する静脈瘤治療の遠隔成績の報告が少ない.これまでの報告から推測すると,SSVは解剖学的に個人差が多いため,SSVのEVLAの遠隔成績はGSVのEVLAよりも劣る可能性がある.しかし,SSVのHLやHLSに比べると早期成績は良好であるとされ,SSVの再発を含めた遠隔成績についてはさらなる調査,検討が必要と考えられる.

Table 2  Follow-up relsuts of EVLA for 3 years19)
1 year 2 years 3 years
EVLA of great saphenous vein
   Number of follow-up limbs 127 127 127
   Duplex ultrasonography recurrence
      Accessory saphenous vein insufficiendy 3 (2.4%) 5 (3.9%) 7 (5.5%)
      Thigh perforator vein reflux 3 (2.4%) 5 (3.9%) 7 (5.5%)
      Failure or Recanalization 4 (3.1%) 5 (3.9%) 5 (3.9%)
      Recanalization with reflux 0 (0.0%) 2 (1.6%) 3 (2.4%)
      Neovascularization 0 (0.0%) 1 (0.8%) 1 (0.8%)
   Clinically visible recurrence 0 (0.0%) 3 (2.4%) 4 (3.1%)
   Reoperation 0 (0.0%) 0 (0.0%) 2 (1.6%)
EVLA of small saphenous vein
   Number of follow-up limbs 29 29 29
   Duplex ultrasonography recurrence
      SPJ incompetence 1 (3.4%) 6 (20.7%) 8 (27.6%)
      SPJ tribuatries reflux 1 (3.4%) 4 (13.8%) 5 (17.2%)
      Neovascularization 0 (0.0%) 2 (6.9%) 3 (10.3%)
      Recanalization 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%)
   Clinically visible recurrence 0 (0.0%) 2 (6.9%) 2 (6.9%)
   Reoperation 0 (0.0%) 0 (0.0%) 0 (0.0%)

Data are n (% of group), EVLA: endovenous laser ablation, SPJ: saphenopopliteal junction

Fig.2 

Recurrent varicose veins at the popliteal fossa after EVLA of the SSV (the same patient on Fig.1C)

8.  まとめ

下肢静脈瘤に対するEVLA術後の再発は稀でない.GSVのEVLAについては,再発の主因として再疎通やSFJ付近の分枝への逆流が挙げられる一方で,HLSに比べて血管新生が少ないことも特徴である.また,大腿部穿通枝からの再発は両者に認められ,これらの再発様式の傾向は欧米においても本邦においても概ね同様と考えられるが,全体の発生率は,欧米に比べ,本邦で少ない傾向があると考えられる.一方SSVに関しては,遠隔成績に関する報告は少ない.解剖学的な個人差もあるためHLSの治療成績はGSVに比べてSSVが劣るとされるが,SSVのEVLAの早期成績はHLSに比べ良好との報告がある.SSVのEVLA後の再発を含めた遠隔成績についてはさらなる検討を要す.

利益相反の開示

本論文において,著者に申告すべき利益相反はない.

引用文献
 
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