論文ID: jslsm-40_0064
現在の皮膚科形成外科領域のレーザー治療における未承認機器の占める割合は少なくない.デバイスラグが問題の一つであるが,中にはFDAでの許認可のみならず,CEマークさえ取得していない機器が臨床研究を経ることなく使用されている現状がある.医学的に正しい機器が早期に承認されることは望ましいことであるが,本邦のように,科学的根拠の乏しい機器でも医師の裁量権で使用可能となっている現状に問題がないとは言い切れない.医師の倫理観のみでなく,美容領域のガイドラインの作成,合併症や事故情報の集積等学会ができることを粛々と進める必要がある.