抄録
内視鏡下における胃粘膜血行動態の画像化を目的とし, 基礎的臨床的検討を行なった。1, スペックル現象を応用した血流イメージング装置を用いて種々の状態におけるラット胃粘膜血流の画像化を試みた。2, レーザースペックル法とレーザードップラー法との比較の結果, 有意の正の相関が認められた。(P<0.01) 3, エリアセンサーをファイバースコープの接眼部に装着することでヒト胃粘膜血流の画像化に成功した。
以上, 本法は非侵襲的な血流状態の画像化が可能であり, 今後改良を加えることで, 内視鏡下胃粘膜血行動態の解析に有効な手段となりえるものと考えられた。