日本レーザー医学会誌
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早期胃癌の内視鏡下治療の適応について
古賀 俊彦猪狩 民生富松 久信川窪 勝石川 悟森塚 幸裕明石 洋三林 市朗佐々木 勇西田 末人
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1986 年 6 巻 3 号 p. 201-203

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抄録

我々は、1982年5月から、1985年2月末日までに、102名の早期賀癌を診断した。このうち、44名の早期胃癌患者は、内視鏡的局所治療法 (ELT) にて治療した。ELTとは、内視鏡下にNd-YAG laserか、或いは高周波電流による凝固による治療法である。この44名の患者の内訳は、平均年令71.1才で、手術に対してハイリスク者が34名、2名は80才以上の高令者、8名は、病変が極めて小さい患者であった。ELT治療の効果は、1985年8月末日で評価したが、44名中、34名 (77.3%) が入念なfollow-up studyで、生検陰性となっていた。
ELT治療によるアクシデントや、合併症は起きなかった。
これらの事実を考慮に入れると、ELTは近年の早期胃癌治療の中で、重要な役割をもっている。

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