抄録
マルチモードビームを発振する金蒸気レ-ザーはいくつかの研究所において光力学的効果の点からアルゴン色素レーザーと比較研究されている。しかし, 直径44mmのこのビームを導光用光ファイバーに効率良く導入することは技術的に困難難なものである。我々は三種類のレンズを用いて, レーザー光を最も効率よく600μm石英ファイバーに導入する結合系を検討した。焦点距離85mmの凸平面レンズを用いた場合, 共振器平均出力4.5Wにおいて, ファイバー先端平均出力1.15Wを得た。なおレーザービームの光ファイバー導入の光学的理論に基づき, 導光効率をあげるための重要な因子につき論じた。