1977 年 37 巻 3 号 p. 273-277
家兎を仰臥位にしたり, 体に部分的な強圧を加えたり, 針電極を介して末梢に低周波刺激 (針刺激) を加えたりした時には, 互いに相似した特徴ある脳波変化が現われるが, この脳波変化の出現に体液性の因子が関与するか否かを, 交叉灌流実験から検した.
2匹の動物で交叉灌流中, 供血兎に上記の操作を加えて特徴のある脳波変化が現われると, 受血兎にも程度は幾分減ずるが同じような変化が出現する.中脳水道の周辺組織がこのような脳波変化に関与する可能性を論じた.