昭和医学会雑誌
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続発性ヘモクロマトーシスによる心筋障害で死亡した発作性夜間血色素尿症の1例
横山 新一郎北村 公博野津 立秋友安 茂布上 直和鶴岡 延熹塩川 章風間 和男
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1982 年 42 巻 5 号 p. 689-694

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抄録
症例は25歳の男性で眩暈, 全身倦怠感を主訴として1968年1月に当科に入院した.汎血球減少症を呈し軽度の相対的リンパ球増多がみられ網赤血球は57‰であった.骨髄は赤芽球系の過形成像を呈した.発症後, 数年間は典型的な発作性夜間血色素尿症 (以下PNH) の像を呈さず, 1974年に至りPNHと診断が確定した.その後, ハム, 蔗糖液, イヌリン試験が陰性化し, 1980年には再びヘモジデリン尿, 蔗糖液, イヌリン試験が陽性化したがハム試験は陰性のままで, 骨髄は再生不良性貧血の像を呈した.心不全により死亡した.12年間の輸血量は約8×104mlであった.剖検により肝, 脾, 膵, 心筋に著明な鉄沈着を認め続発性ヘモクロマトーシスと考えられた.
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