昭和医学会雑誌
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ヒト子宮筋CytosolにおけるDehydroepiandrosterone sulfate結合蛋白の研究
原 豊平戸 久美子関 正計矢内原 巧中山 徹也
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1986 年 46 巻 2 号 p. 237-242

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抄録
Dehydroepiandrosterone sulfate (以下DHASと略) の子宮に対する直接作用を知る目的で子宮体部筋cytosol中のDHAS結合タンパクの検討を行い, DHASの生理作用に関して考察を加えた.1) 内因性ステロイドを除去した子宮筋cytosolに3H-DHAS (100nM) を加えincubation後, Sephadex columnを用い結合・非結合DHASを分離した.2) このincubationに過剰量 (10~500μM) の非標識DHASを加えると, その結合量は68.9~16.7%と漸減した.しかし, 非標識DHA, Dihydrotestosterone (DHT) , Progesterone (P4) , 20-α-Dihydroprogesterone (20-α-OH-P4) , Estradiol (E2) を過剰量加えても, その結合率に影響はなかった.3) Columnにより得た結合分画を精製後, TLCにより分離して, その放射性ステロイドはDHASであることを確認した.4) 子宮筋cytosolを14C-DHASを基質としてNAD, NADPH存在下で代謝実験を行ない, cytosolではDHASは代謝をうけないことが示された.以上より, ヒト子宮筋cytosol中に特異的結合性の高いDHAS結合タンパクの存在することがはじめて示唆された.
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