昭和医学会雑誌
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臨床的に急性膵炎として発症し、比較的速やかに石灰化慢性膵炎に移行した1例
竹内 義明梅田 知幸田中 房江田崎 修平臼井 充郎竹内 治男舩冨 等八田 善夫伊礼 正剛
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1992 年 52 巻 2 号 p. 229-233

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抄録
17歳時に急性膵炎として発症し, 以後膵炎発作を繰り返し, 5年後に石灰化慢性膵炎に移行したまれな症例を緻したので報告した.しかし厳密には本例が急性膵炎から慢性膵炎へ移行したものか, あるいは本来慢性膵炎として経過してきたものかは現在の診断能をもってしても区別しえない面がある.また本例のアルコール摂取量は搬に慢性膵炎を生ずるといわれている量に比べ少量で餐が, 石灰化の形態はアルコール性慢性膵炎のそれに類似しており, 個体のアルコール感受性を考えた場合には, より少量のアルコールでも同様の変化をきたし得ると考えられた。したがっで今後アルコールの個体感受性を含めた慢性膵炎の成因の検討, 内視鏡的逆行性膵管造影でもとらえ得ないレベルでの慢性膵炎初期像の検出方法の確立が必要であり, それによって急性膵炎から慢性膵炎への移行や関連も明らかにできると考えられた.
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