抄録
肺癌症例705例について, 発見動機よりみた組織型, 発生部位, 病期, 手術率, 診断遅延等より, 肺癌検診の有用性を検討した.検診で発見された症例の割合は33.0% (233例/705例) であった.病期O・I期の症例は, 検診発見群で40.3%, 自覚症状発見群で9.3%であった.絶対的治癒手術率では, 検診発見群で46.8%, 自覚症状発見群で18.4%であった.肺癌検診は早期発見に有用と思われたが, 検診発見群では治療開始迄に平均37.9週間を要し, また全症例の52.9%に平均39週間の診断遅延を認めるなど, 検診の精度管理になお改善の余地が認められた.