昭和医学会雑誌
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長期通院精神分裂病の経過と予後に関する研究―社会生活状況からみた軽症群の諸特性について (第2報) ―
安部 康之井口 喬田玉 逸男大地 武出井 恒規
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1993 年 53 巻 1 号 p. 8-18

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抄録
平成1年12月末において, 昭和大学病院精神科外来通院中の分裂病811例のうち, 5年以上観察し得た277例を, 入院未経験群76例, 経験群201例の2群に分け, 社会生活状況の実態について調査し, 以下の結果を得た. (1) 両群の精神症状, 社会生活技能, 社会適応状況, 家族状況については, 有意差はなかった. (2) 入院の有無に関わらず対象者全体でみると, 精神症状においては57.8%は良好群であり, 社会適応状況の良好なものも68.9%と軽症であることを示しており, 親族との同居に支えられているものが83.4%, 就業しているものは69%といずれも高率であった. (3) さらに, 発病年齢の高いこと, 結婚歴を有するものが多いこと, 入院群は短期入院であり, かつ経過の初期の入院が多いことなどが社会適応上有利に作用していると推定された. (4) 精神分裂病の軽症群の特徴として, 疾病の示す生物学的要因とともに環境的要因としての社会的背景も良好であることが反映していると考えられた.
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