昭和医学会雑誌
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大量の鼻出血で発症した外傷性内頚動脈瘤の1治験例
川俣 光桑沢 二郎花川 一郎松本 清有賀 徹
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1996 年 56 巻 2 号 p. 213-218

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抄録
大量の鼻出血で発症した外傷性海綿静脈洞部内頸動脈瘤の1例を経験し治療し得たので, 若干の文献的考察を加えて報告する.症例は22歳男性.自転車事故で鼻出血と意識障害を呈し搬送された.来院時, 意識昏迷で前頭蓋底骨折と左側頭部急性硬膜外血腫を認めた.脳神経麻痺, 運動麻痺等はなく, 保存的に軽快し2週間で退院した.退院翌日, 大量の鼻出血で再入院.外傷性脳動脈瘤を疑い, 2回目の脳血管撮影にて左海綿静脈洞部内頸動脈瘤を認めた.眼動脈中枢側でIC-trapPingおよびEC/IC bypass (STA-MCA double anastomoses) を施行し, 術後は左鼻側視野欠損を認めたが他の症状なく独歩退院した, 鼻出血を呈する外傷性内頸動脈瘤は, ほとんどの症例で脳神経症状を呈しており, 本例は随伴する脳神経症状が全くなく稀と考えられた.
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