昭和医学会雑誌
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早産児の原発性無呼吸におけるテオフィリンの薬物動態
成井 研治井上 真理水谷 佳世岩崎 順弥田中 大介竹内 敏雄飯倉 洋治梅田 陽高橋 晴美
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2003 年 63 巻 2 号 p. 154-162

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抄録
早産児にみられる原発性無呼吸発作に対する治療として, キサンチン誘導体の投与が行われている.早産児では肝でのcytochrome P450 1A2 (以下CYPIA2とする) の活性低下のため, テオフィリン (以下THPとする) の排泄やその代謝は成人や年長児と異なることが知られているが, THPのモニタリングは限られた血液での血中濃度を測ることでしかなされていないのが現状である.そこで, 児より排泄された尿に着目した.無呼吸発作のためTHPを使用し定常状態に至った児20名 (24検体) の尿中のTHPおよびその主たる代謝産物量を測定し, またその際の血中濃度を求め, さらに以下の計算式から, THPの全身クリアランス (以下CLとする) , 排泄「腎クリアランス」 (以下CLRとする) およびそれらの差である代謝「肝クリアランス」 (以下CLHとする) を求め日齢, 修正週数, 尿量との相関について検討を行った.◇全身クリアランスCL (ml/kg/min) = (投与量 (μg/kg) /投与間隔 (min) ) /血中THP濃度 (μg/ml) ◇腎クリアランスCLR (ml/kg/min) =尿中THP濃度 (μG/ml) ×尿量 (ml/kg) /投与間隔/ (min) /血中THP濃度 (μg/ml) その結果, 生後2ヵ月までの早産児においてはTHPのCLおよびCLRの上昇は, 修正週数よりはむしろ日齢の増加と相関することが確認された.
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