抄録
症例は54歳女性, 両側下肢安静時疼痛と潰瘍を主訴に来院した.Fontaine分類IV度の両側閉塞性動脈硬化症と診断し, 血行再建はカテーテル治療を選択した.左浅大腿動脈の完全閉塞病変では穿通用カテーテル, バルーンいずれのデバイスも病変を通過しなかった.そこで, 冠動脈用のデバイスである高速回転アテレクトミーを使用することでバルーンが病変を通過し, 閉塞部の拡張が可能となった.末梢動脈疾患 (peripheral arterial disease; PAD) に対するカテーテル治療において, 複雑病変は末梢血管用デバイスでは治療に難渋することがあり, その場合冠動脈用デバイスが有用なことがある.