昭和医学会雑誌
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化膿性外閉鎖筋炎の1例
阿部 祐吉山崎 謙藤下 彰彦米澤 俊郎赤羽 日出男三橋 明山口 重貴
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2008 年 68 巻 2 号 p. 138-142

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抄録
今回著者らは, 特に誘因なく発症した急性股関節痛を呈する化膿性外閉鎖筋炎と思われる1例を経験したので報告する.症例は59歳の男性で主訴は左股関節痛, 発熱で当院を受診し, そのまま入院となった.初診時著明な股関節運動時痛があり, 血液検査にて炎症反応と肝機能異常を認めた.MRI脂肪抑制画像にて外閉鎖筋を中心に高信号域に変化し, また関節液の軽度の貯留も認めた.そのため股関節穿刺を施行し, 入院後抗菌剤, NSAIDs投与にて解熱し股関節痛も改善した.血液検査での炎症反応も2週後に正常化した.初診より2ヶ月後のMRIでは, ほぼ外閉鎖筋は正常画像となり股関節痛もなく経過良好となった.基礎疾患を認めない成人の化膿性外閉鎖筋炎は稀であり, 股関節痛, 発熱を呈する症例では股関節の炎症疾患として関節炎だけでなく本疾患も念頭におく必要がある.
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