生体医工学
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ひずみゲージ巻き付け型触覚センサの開発
長友 竜帆三木 則尚
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S106_1

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抄録

近年,早期がん診断として内視鏡やCTなどが一般的に用いられている.内視鏡は臓器内部を直接画像診断するため,高解像度で小さな腫瘍も発見することができるが,臓器表層にないようながん腫瘍の発見には向かない.一方CTなどの段増画像診断では臓器表層にないがん腫瘍も発見することができるが,解像度の問題から,10 mm以下の腫瘍を見つけることは困難である.また,がん細胞は健常な細胞と比べ剛性が高いことから,乳がんの検診など触診を用いた検診法も存在する.そこで私たちは,臓器内を触診することができれば,臓器表層になく,小さいがん腫瘍を発見できるのではないかと考えた.本研究では内視鏡に搭載できる剛性センサの製作を念頭にセンサシステムを考案した.PDMS(polydimethyl siloxane)という柔軟でかつ高い生体適合性を有する材料を用いてセンサ内部に二つのひずみゲージを搭載した.接触部となる金属棒にこのひずみゲージを巻き付け下部を固定する.この金属棒を測定対象に接触させたときにひずみゲージが伸びるため,対象剛性を測定することができる.図は製作したデバイスの写真である.

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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