2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S72_1
我々は病院の臭気を計測してきたが、不快なにおいの原因はヒト由来の有機物であることを明らかにしてきた。さらに、病院の臭気計測の際に、スタッフから要望が多いものは除臭や減臭である。そこで光触媒を用いた臭気除去システムを作成し、その効果を判定量的に検討した。中心波長375nmの紫外線LED(15mW)21個をそれぞれ4Vで駆動させ、25mm離れた正対するTiO2を塗布した板に照射する。45Lの閉鎖容積に装置を固定し、ファンにより約40mL/minの流量で臭気物質を入れた空気を撹拌すると、臭気物質として(アンモニア、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸、メタノール、ホルムアルデヒド、蟻酸、イソ吉草酸)の分解は半導体ガスセンサ、ガラス検知管、臭気官能試験で確認できた。完全にはにおい物質を分解はできなかったが、不快臭に感じなくなる程度には減少させることができた。さらに、この時に水や二酸化炭素の上昇をガラス検知管と赤外線センサで計測ができたので報告する。