生体医工学
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臨床工学からのアプローチ~水素を用いた血液濾過法の検討
荻野 稔苗村 潔伊藤 奈々笠井 亮佑上條 史記楠元 直樹秋本 和哉田仲 浩平篠原 一彦横山 憲二
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S7_2

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抄録

透析患者の死因第一位は心不全であり高齢化や糖尿病腎性の増加を背景としながら心血管系合併症が生命予後に大きく影響している。対策の一つとして酸化ストレスや炎症を抑制することを目的とした水素による電解水透析が注目されている。具体的には、血中IL-6やCRPの低下、赤血球膜の酸化的障害の軽減、さらにリンパ球の炎症性アポトーシスが多数報告され、水素には抗酸化・抗炎症作用があるとしている。そこで我々は、現状の電解水透析に代わる新たな方法としてオフライン血液濾過に応用できる水素溶存血液濾過補液を作製し特性について検討した。具体的には、異なる温度環境下において血液濾過補液の水素溶存度を測定した。さらに血液濾過膜の水素透過性を評価した。

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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