生体医工学
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足・靴トラブルの現状と数値的な根拠に基づく靴・インソール製作例
中山 憲太郎
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2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 182

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抄録

弊社は足や靴でお悩みの方を対象とした靴店を岡山県中心に全国で6店舗を経営している。来店される顧客の8割は女性であり、足に何らかのトラブルを抱えている方が多い。来店される顧客の主な主訴は外反母趾、足底の胼胝・鶏眼、巻き爪、リウマチ疾患、糖尿病などである。このような方の多くは自分の足を知らず、間違った靴選びをしているため症状を悪化させていると思われる。 靴業界の現状は大手量販店が全国に増加し、またインターネット販売が普及したことにより安価な靴が手軽に手に入るようになってきたが、自分自身の足のサイズや特徴を知らずファッション性を重視した靴選びにより若年層から足を痛めるケースも増えている。 弊社では10年以上前から3D足型計測器や足圧計測器を用い、カンや経験でのみ販売されていた靴に対して、数値と整形外科的な理論に基づく靴選び・インソール製作・オーダーシューズ製作を行ってきた。 今回の講演では、弊社に来店される顧客の足や靴に対する”今”の声とそれぞれの症状に合わせた靴選び、ならびにインソール製作例を発表する。最後に現在、医療分野と連携して行っている3Dプリンターを使用した靴型製作の試みや今後の課題について発表する。

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© 2020 社団法人日本生体医工学会
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