生体医工学
Online ISSN : 1881-4379
Print ISSN : 1347-443X
ISSN-L : 1347-443X
放射線系検査におけるRFIDタグによる画像障害、および、検査装置によるタグの破損の検討
海野 泰小笹 雅也大澤 達史松原 有里
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 208

詳細
抄録

RFIDをネームリストバンドとして患者の手首に装着して放射線科領域で利用するに当たり、通常臨床検査の状況において問題の発生について実証実験を行った。

方法:単純X線撮影、X線CT撮影、1.5TMRI、3.0T MRI、PET、10MevX線リニアックにおいて通常診療と同じ状況で、画像に対する障害陰影発生の有無、RFIDの破損の有無、RFIDによる発熱について検証を行った。使用したRFIDは、UHF920MHz帯、および、HF帯13.56MHz帯で、いずれもパッシブ方式であった。

結果:単純X線撮影においてHF帯で障害陰影が出たが、UHF帯では視認できなかった。また、X線CT撮影、1.5TMRI、3.0TMRI、でも障害陰影を生ぜず、MRIにおいて60°C以上の発熱を生じなかった。PET、10MevX線リニアックを含めて、タグの破損、読み取りエラーは起きなかった。

著者関連情報
© 2020 社団法人日本生体医工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top