生体医工学
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SIDS予防のためのリアルタイム乳幼児呼吸動態解析システムの検討
大和田 舜久保田 知恵上村 伸夫森本 幸香東山 さとり来栖 宏二川端 茂徳荒船 龍彦
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2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 312

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抄録

 SIDS(乳幼児突然死症候群)は,わが国で年間100件ほど報告されている乳幼児の原因不明の突然死である.SIDSは,睡眠中の乳幼児の無呼吸状態からの覚醒反応の遅延によって引き起こされている可能性があり,SIDSを防止するために無呼吸検知からの迅速な蘇生処置が重要である.また,保育施設で発生した死亡事案によると,睡眠中の乳幼児の突然死は,死亡案件の8割以上を占める.以上より保育施設では,SIDS防止のため乳幼児の午睡中に呼吸の有無,睡眠体勢,全身状態を5~10分おきに確認し,チェックシートに記入することが自治体より定められている.しかしながら,午睡中に他の業務を行う保育士にとって,負担が大きい.このことから,自動で保育施設の乳幼児の呼吸を計測し,無呼吸を検知するシステムが必要となる. 我々は従来,3次元センサを用いて乳幼児の呼吸動態を複数人同時計測し,呼吸異常を検知するシステムを開発してきた.本研究では呼吸動態の検知精度をより向上させるため,計測信号にリアルタイムFFT処理を加え,さらに普段の呼吸との差異をより分かりやすく認識するインターフェイスの改良を行った. 開発したシステムを用いて保育施設の午睡中の乳幼児に対して計測を実施し,システム評価を行ったので報告する.

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© 2020 社団法人日本生体医工学会
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