2021 年 Annual59 巻 Abstract 号 p. 179
光音響イメージングは、光励起超音波検出を基本とした画像化技術である。生体は光の高散乱体である。光学イメージングに、定量的な空間位置情報を加えられる技術であるが、超音波は光に比べて約3桁散乱係数が低いので、散乱による空間分解能の低下の影響を受けにくい。深部観察のポテンシャルがある。生体内の光を吸収する物質として代表的なヘモグロビンを撮像対象にすると薬剤の投与なしで血管の分布が可視化できる。造影剤、または標的化試薬の投与も可能である。生体内で何が起きているかありのままに観察するためには、超音波や蛍光とのマルチモダリティー化が重要である。