2021 年 Annual59 巻 Abstract 号 p. 216
本講演では、新たな医療トランスデューサの設計に有望なフォトニック情報技術を紹介する。光はさまざまな物質や生体活動を計測するためのプローブとして機能する。任意の光波分布を形成し、スポット間干渉を利用したサブ回折アレイスポットの生成が可能である。細胞や組織の状態は蛍光分子を介して光信号として検出される。配列設計したDNAにより蛍光分子を自由に配置したり、状態に依存した論理的動作をさせたりできる。フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)により、数種類の蛍光分子でさまざまな応答特性を生成できる。光信号の取得には昆虫の複眼に着想を得た撮像システムTOMBOが活用できる。異なる特性の光学系の集積により、三次元形状計測、マルチスペクトルイメージングなどが実行される。さらに、圧縮センシング、機械学習などの演算処理により、多様な画像信号取得が実現される。