2021 年 Annual59 巻 Abstract 号 p. 459
我々は、フッ素樹脂コート基板上に細胞外マトリクスパターンを形成することで、スフェロイドやオルガノイドが容易に得られるスキャフォールドを開発した。この方法でスフェロイドの寸法制御を行うためには、あらかじめ細胞外マトリクスパターンの寸法を正確に制御しなければならない。このスキャフォールドパターンはマイクロスタンプを用いて形成するが、基板との平行性やスタンプする荷重の違いにより、マイクロパターン形状にばらつきが生じていた。そこで、パターニングの再現性向上を目的として、スタンプ面の平行性、荷重を制御できる装置を作製した。基板とスタンプの平行出しは、ファイバセンサの出力側からマイクロスタンプの底面に光を照射し、ファイバセンサの受光側で反射した光量の最大値を読み取る方式で可能にした。荷重は、リニアセンサによって検知されたたわみからスタンプ時の荷重を算出し、マイコンで制御した。本装置の導入による、細胞外マトリクスパターンサイズの再現性向上について報告する。