2021 年 Annual59 巻 Proc 号 p. 623-625
先行研究で異なる強度での運動開始前後の経時的な心肺反応が、運動形態とそのトレーニング強度の違いに依存することを明らかにした。しかし、短・長期的な生理的適応の発現に対するトレーニング強度の差が運動中の呼吸循環機能にいつ・どの程度影響を及ぼすのかは明らかではない。被験者は大学生アスリート16名、 大学生アスリート16名を対象とし、95%および80%強度のトレーニング群に振り分けた。HIT後、最大酸素摂取量は両群で有意に増加した。ステップ負荷運動時の最高心拍数はTr6以降95%TGにおいてのみ有意に増加し、Tr8後には運動開始直後の心拍増加反応が認められた。運動時の呼吸循環代謝系におけるHITトレーニング強度依存性の適応変化は、主に循環調節系を中心にTr6以降に発現することが判明した。