生体医工学
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中継コイル入り補助人工心臓用経皮電力伝送システム―Double-LCC方式補償回路の設計―
飛田 歩美柴 建次
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2022 年 Annual60 巻 Proc 号 p. 328-330

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抄録

 体内埋込型補助人工心臓(VAD: Ventricular Assist Device)に,体外に設置した送電コイルと体内に埋め込んだ受電コイルを磁界共振させワイヤレスで電力を伝送する,経皮電力伝送システム(TETS: Transcutaneous Energy Transmission System)が研究されている.本研究では,受電コイルと送電コイルの間に中継コイルを挿入することで電力伝送距離を伸ばすことができるシステムを提案する.本稿では補償回路にDouble-LCC方式補償回路選択し,Mathematicaを用いて設計を行った.今回設計した回路では,入力インピーダンスは27.9 Ωとインバータの動作条件である20 Ω以上を満たし,また入力電圧も46.4 Vと,入力電圧の上限値である60 V以下を満たした.また,効率は19.4 %となった.今後は実機を試作し,実際に効率などの測定を行い,シミュレーションとの比較を行っていく.

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© 2022 社団法人日本生体医工学会
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