廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第20回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: P2-A1-4
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A1 ごみ発生・排出抑制
ごみ質分析で乾燥工程が組成の分類に与える影響
*酒井 護山本 攻
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抄録

各市町村では、焼却ごみ質の分析を行っている。その際、試料の各組成への分類工程は、乾燥(加熱)後に行うこととなっているため、各組成の含水率が不明となる。また、加熱により可燃物組織が変性し、別の組成として分類されることがあり、発生源での組成を把握できない可能性がある。本調査では、採取した試料を乾燥前に分類することにより、組成別に含水率を測定し、それらの全湿分に対する割合を求めた。さらに、同時に採取した試料で、乾燥後に分類した場合の絶乾重量比率と比較し、乾燥工程が分類結果に与える影響を考察した。その結果、全湿分に対する割合は、厨芥(33%)および紙(45%)の2種類だけで約80%を占めていた。また、乾燥による影響は、1)野菜や果物などの厨芥が非食用植物と区別できなくなり木草と分類される、2)有姿状態では塊を形成していたものが乾燥により小さな粒子となり雑物の比率が大きくなる、ことを明らかにした。

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© 2009 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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