抄録
本研究では、プラスチック製容器包装廃棄物(容リプラ)から材料リサイクル(MR)により再生樹脂を製造し、その再生樹脂を使用後さらにケミカルリサイクル(コークス炉化学原料化・高炉還元・油化)に回すというカスケードリサイクルを実施し、投入プラスチックの組成変化を考慮したシナリオと、容リプラを直接ケミカルリサイクルに回すシナリオの環境負荷(エネルギー消費量・CO2排出量)を各ケミカルリサイクルで比較することを目的とした。その結果『MR+コークス炉シナリオ』は『コークス炉シナリオ』に対してエネルギー消費量は36%、CO2排出量は34%に削減でき、『MR+高炉シナリオ』は『高炉シナリオ』に対してエネルギー消費量は34%、CO2排出量は-7.6%に、『MR+油化シナリオ』は『油化シナリオ』に対してエネルギー消費量は33%、CO2排出量は31%に削減できることが分かった。