抄録
地域資源であるバイオマスや有機系廃棄物を利用していくにはエネルギー的、コスト的に適った利用システムを構築が必須となる。この課題に対して、各有機系廃棄物を再生利用する道筋として、どのような技術を選択すべきかを熱力学的に考察することが重要となる。本研究では、エクセルギーvs.エンタルピーのグラフを利用して、有機系廃棄物の転換ルートを決定するためのパスダイアグラムを提案し、それを用いたバイオマス系廃棄物の有効利用スキームの検討を行った。その結果、ドライバイオマスでは電力、熱併産が必須であること、発酵熱乾燥/炭化プロセスにより湿潤バイオマスでも十分価値ある資源として利用可能なことを見出した。