抄録
バイオガス利用の現状は、有機性廃棄物発生源におけるオンサイトでの自家消費利用が一般的であるが、必ずしも有効にエネルギーが利用されていない場合が多い。このようなオンサイトでの利用に対し、オフサイトでのバイオガス利用は効率的なバイオガスの貯蔵及び輸送技術が実用化されていない。このような背景のもと、精製バイオガスの貯蔵試験、燃焼試験を実施した。吸着式メタン貯蔵装置を用いた貯蔵試験の結果、充填時間を長く、充填圧力を高く設定することでバイオガス貯蔵量は増加する。放出時のCH4濃度はCH4濃度95%~80%であれば経過時間と共にCH4濃度は低下する傾向にあるが、概ね一定のCH4濃度で放出された。燃焼特性について、CH4濃度別(94%、81%、73%)のバイオガスは13Aガスとほぼ同等のO2-CO特性、燃焼範囲を示した。また、O2-NOX特性は、CH4濃度の低下によりNOX値が低くなる傾向が見られた。