跡地利用の選択肢のひとつである有用植物栽培の可能性を検討するため、産業廃棄物処分場においてカボチャ、サツマイモ、ミント、コスモス、西洋芝の栽培試験を実施した。最終覆土に砂質土を使用している調査対象処分場では、表層土の低保水能と無機養分含有量不足がカボチャとサツマイモの生長を阻害し、コスモスと西洋芝は既存の雑草よりも生存力が弱いことから、栽培には施肥、除草、灌水等多大な費用と労力が必要であることが示唆された。一方、ミントは乾燥と無機養分不足への対応力、生命力において既存の雑草と同程度以上の能力があり、多年草であることから、これまで試験した植物の中では、最も繁殖力が強く、少ない費用と労力で栽培可能な植物として有望であることが示唆された。