抄録
PCBを封入したコンデンサを使用した廃安定器については、これをPCB廃棄物処理施設に搬入するにあたり、最近、本来の安定器とは異なる形状にする保管事業者が増えている。
廃安定器は、その内部のPCBを封入した廃コンデンサ以外の部位にもPCBによる汚染の可能性があり、分解又は解体等をされた廃安定器の場合、PCBに汚染した部位が暴露している場合があることから、そのような廃安定器が処理施設に搬入されることによる施設内の作業環境に与える影響が懸念される。また、分解又は解体等により処理施設に搬入されなかった廃安定器の残渣によるPCB汚染も同時に懸念される。
このため、廃安定器の部位別に、汚染の有無及びその程度を確認し対応することが求められる。
本調査は、分解又は解体等による廃安定器の形状を想定し、部位別のPCB汚染実態を把握したものである。