抄録
ペットボトルの分別作業における心理的抵抗感(煩わしさ)を定量化するための新評価法を開発した。新評価法では煩わしさを相対化Z値として定量化し、それを金額換算することで他と比較できるようにする。設計した参照作業について、新評価法で求めた相対化Z値と参照作業を忌避するために購入する代替製品(代替サービス)の損失金額は概ね正の相関が現れた。対数線形性に着目すると、手間や時間が必要となる作業グループと小売店で代替製品(代替サービス)が入手しやすい作業グループ2つに分類化された。ペットボトルの分別作業に関する支払意思額は、新評価法での損失金額よりも比較的低い値となっており、支払意思額で評価される以上に実際には「煩わしさ」を感じている可能性が示唆された。