主催: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
本研究では、化石資源由来プラスチックをバイオマス素材で転換した際のプラスチック製容器包装廃棄物の処理システムのGHG削減効果を定量的に明らかにすることを目的にシナリオ分析を行った。バイオマスプラスチックはポリ乳酸100%またはPBSA(ポリブチレンサクシネートアジペート)樹脂との配合品(配分率3:7)とし、素材転換前の総量に対して79.1%が転換可能と設定した。機能単位は「PETボトルを除くプラスチック製容器包装1m3の製造及び処理」とし、プラスチック樹脂の製造段階と、使用後廃棄物として排出された後の収集から処理・利用、最終処理までをシステム境界とした。
結果として、素材転換により樹脂製造段階の排出量が25.8%増加するが、ライフサイクル全体ではBAUシナリオと比べ14.6-23.4%、全国換算で79万tのGHGが削減されることが明らかとなった。