抄録
廃石膏ボードには、新築系廃石膏ボード及び解体系廃石膏ボードの2種類がある。一般的に、中間処理施設に持ち込まれる廃石膏ボードの割合は『新築系廃石膏ボード:解体系廃石膏ボード=2:8』と言われているが、その量は中間処理施設によって日々変動している。現在、中間処理施設では新築系及び解体系廃石膏ボードを区別せず同時に破砕・焼成処理し、半水石膏及び二水石膏の製造を行っている。また近年の石膏ボードはその品質が向上し、解体系廃石膏ボードと比較すると再生製品からのフッ素含有量も低下しているという研究事例も発表されている。そこで、本研究では特に品質が安定している新築系廃石膏ボードに着目し、解体系再生半水石膏に一定割合で新築系再生半水石膏を混合させた、再生半水石膏による軟弱地盤改良効果とフッ素溶出特性について報告する。