主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
ガスエンジン排ガスを利用したごみ焼却主灰のエージングによる鉛等の無害化促進は、無害化後の焼却主灰の有効利用と同時に、利用先の少ない排熱の有効利用の実現可能性を秘めた技術であり、これまでベンチスケール規模での研究が進められてきた。同手法は約400˚Cのガスエンジン排ガス温度下、CO2 約5%に加えてO2 10%(残りN2 85%)の排ガス組成を有しており、特にCO2の存在が鉛等のエージングを促進する要素として期待されている。しかしながら、一方で本実験の排ガス処理温度および排ガス組成中のO2ガス濃度は、主灰でのダイオキシン類再合成を促進させる可能性が、飛灰を対象とした先行研究から示唆された。そこで、本研究では、同促進エージング処理がダイオキシン類処理特性に及ぼす影響を明らかにする目的で、ダイオキシン類の定量測定を実施した。