抄録
残渣物主体の埋立地の早期安定化の評価手法は現在検討中であり、同時に埋立跡地異様においても大きな課題となっている。本報では埋立が終了した残渣物主体の埋立地にボーリング孔を設置し、埋立地の物理的性状や埋立廃棄物の溶出試験結果と保有水等を調査し、埋立特性を比較検討した結果を以下にまとめた。①埋立廃棄物の組成は埋立時と20年後でも大きな変化が認められない、②埋立地盤は廃棄物層の含水率が低く、非常に締まった状態で透水係数も小さい傾向にあった、③保有水と埋立廃棄物の溶出試験から両者の水質は比較的類似した傾向を示し、汚濁物が下層部へ浸透流下し、嫌気的な部位で水質が悪化する傾向にあった。