主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
海水中でのセシウムイオンの吸着率とハンドリング性の向上を目的として磁性吸着材を合成した。本吸着材は単斜晶トバモライトを主成分とするケイ酸カルシウム系結晶であり、層間のサイトにおいてセシウムイオンを吸着する。海水中のセシウムイオン濃度を10mg/Lとした場合、30分程度で80%以上の吸着率を示した。本吸着材の陽イオン交換容量(CEC)は214cmol(+)/kgであり、天然ゼオライトよりも高い値を示した。本吸着材の水熱合成時にマグネタイトなどの磁性体を共存させることにより、簡単な操作で磁性を付与することができた。