抄録
産業廃棄物の中間処理施設におけるマニフェストの運用や記載情報の正確性の認識、廃棄物の計量実施等の現状を明らかにするために、アンケート調査を実施した。その結果、次のような結論を得られた。1) ほとんどの中間処理施設でPCを保有し、約80~90%でマニフェスト管理にも利用されている。また、約60~80%でトラックスケールを保有しており、それらの約90%で搬入廃棄物の重量測定が日常的に実施されていた。2)環境省から示されている重量換算係数は8割で認知されているものの、その値については半数で信頼されていない。信頼性の向上のためには、数値の見直しが望まれる。3) ほとんどの中間処理施設では、マニフェスト記載の種類と数量は、搬入される産業廃棄物と概ね一致しているとし、それらを産業廃棄物処理実績報告に利用していた。よって、マニフェスト記載情報の確認は、産業廃棄物行政においても極めて重要である。