廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第24回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A7-5
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A7  廃棄物行政/有料化・経済的手法
有害廃棄物等の国際的な越境移動と環境上適正な管理:バーゼル条約における課題と展望
竹本 和彦*本多 俊一
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抄録
有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約は,1970年や80年代に発生した先進国から開発途上国への有害廃棄物の処分を目的とした移動に起因し,これらを規制するべき主張が国際的に大きく取り上げられたことである。条約制定当初は,1995年に採択された有害廃棄物の輸出禁止に関する条約改正(BAN改正)が象徴するように,先進国から開発途上国への有害廃棄物の越境移動を全面禁止することで,開発途上国へ越境移動された有害廃棄物が原因による環境影響・人的被害を防ぐことが国際交渉上の主要な力学であった。しかし,2000年代以降,資源回収を目的とした有害廃棄物の越境移動が活発になるにつれ,有害廃棄物の資源価値が国際的に注目されるようになってきている。本稿では,バーゼル条約の国際的な交渉を踏まえ,廃棄物の資源化戦略のための越境移動と環境上適正な管理の在り方について議論を行う。
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© 2013 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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