廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第27回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: B3-1
会議情報

B3 無機資源の回収
還元型灰溶融炉を用いた溶融処理の集約によるメタル回収技術に関する考察
*大島 俊治杉山 晋高橋 英和小島 久典肴倉 宏史大迫 政浩小野田 弘士
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

焼却灰の溶融システムのなかでも特に還元型溶融炉による処理は、強還元雰囲気下の効果により、溶融メタルとして有用金属の回収や溶融飛灰としてPb、Zn等重金属の回収が可能である。還元型溶融炉を保有する国内民間企業4社により溶融メタルの品位、金属種類別の分配率、メタルの品質向上等について調査・解析を行った。A社ではFeとCuをベース金属としてAu、Ag、Pt、Pdが数十~数百ppmで含まれたデータが得られ、B社では溶融メタル、溶融スラグ、溶融飛灰の各相への分配率データを調査し、金属種類毎の分配率の違いを確認した。C社は溶融メタルが鉄相と硫化銅相の二相に分離し、鉄相にはAu、Pt類が、硫化銅相にはCu、Ag類が濃縮しやすいことを明らかにした。4社による金属回収実績を集計した上で、焼却残渣から回収できる希少金属価値を算出し、さらに40年間のメタルライフサイクルを考慮した経済波及効果を試算した。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top