主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第28回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 28
開催地: 東京工業大学大岡山キャンパス
開催日: 2017/09/06 - 2017/09/08
近年,新しい地球環境問題として海洋ごみ問題が注目されている。最新の研究によると海洋中に存在するプラスチックごみの総量は,従来の予想よりもはるかに多く,生態系への影響も懸念されている。海洋ごみの大半は陸域起源の物であり,プラスチック製の容器包装類が大半を占めており、その発生抑制は大きな課題となっている。 本研究では,日本最大の流域面積を持つ淀川の河口部におけるごみの長期的な調査の結果をもとに,内陸部からの海洋ごみの発生抑制の観点からその現状と課題について考察した。その結果、淀川河口部でも年間を通じて飲料用ペットボトルや食品の容器包装類が多くを占めていた。また、タバコの吸い殻やフィルター、花火などは季節的な変動が大きく、夏季に多く見られた。回収されたごみの素材別ではプラスチック類が69.1%、用途別では容器包装類が54.5%を占めており、海洋ごみの発生抑制策として、容器包装類の流出の防止が早急に望まれる。